Blog アンティークの小さなお話

2026/10/02 10:41



~アンティークの小さなお話~


秋にも、もう一度薔薇の季節がやってきます。

薔薇と聞くと、春から初夏に咲く花を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

けれど、秋にも美しい花を咲かせる薔薇があります。

少しずつ空気が冷たくなり、木々の色も深まっていく季節。

華やかな春の薔薇とはまた違って、秋の薔薇にはどこか落ち着いた美しさを感じます。

実は、現在のように繰り返し花を咲かせる薔薇が広がっていった背景には、18世紀半ば以降、ヨーロッパへ伝わった中国の薔薇がありました。

それまでヨーロッパで育てられていた薔薇の多くは、一年に一度花を咲かせるものでした。

そこへ中国から、繰り返し花を咲かせる性質など、それまでのヨーロッパの薔薇には見られなかった特徴を持つ薔薇がもたらされます。

それらがヨーロッパの薔薇と交配され、やがて現在私たちが目にするさまざまな薔薇へとつながっていきました。


そして面白いことに、私たちが英国アンティークで親しんでいる磁器にも、少し似た物語があります。

17世紀の英国では、中国から輸入された磁器が珍重され、「china」という言葉が磁器そのものを指すほどでした。

当時の英国では、まだ中国と同じような磁器を作ることができませんでした。その美しさと製法への憧れから研究が重ねられ、18世紀半ばになると、ロンドンでいち早く磁器製造に成功したBow(ボウ)やChelsea(チェルシー)などで、英国の磁器づくりが始まります。

そして18世紀末には、Spode(スポード)が骨灰を使った磁器の配合を発展させ、のちに英国を代表するボーンチャイナへとつながっていきました。


薔薇も、磁器も、そして紅茶も。

遠い東洋との出逢いは、英国の文化や暮らしに、新たな物語をもたらしました。

そして、その英国で作られたアンティークカップを眺めてみると――

そこには今も、実にさまざまな薔薇が咲いています。





大輪の薔薇、小さなローズブーケ、器を彩る華やかな薔薇。

同じ薔薇を描いていても、その表情はひとつひとつ異なります。

今週の週末特別価格では、そんな薔薇が描かれたアンティーク食器を集めました。

テーマは、「深まる秋の薔薇」。

秋のティータイムに似合う一客を、ぜひ見つけてみてください。

週末特別価格「深まる秋の薔薇」
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